めんつゆ作り ― 2011/12/01 23:13
今日は例のめんつゆ作りの日でした。
茶業女性の会のみなさんの食品加工研修。
年に一度の恒例となっているめんつゆ&白つゆ作りです。
茶農家にとっての農閑期とも言えるこの時期に
茶時期の食事作りの助けとなる調味料をこしらえておくというのは、
非常に賢い方法だと思います。
それに加工室で大勢で大量に作ることで
みんなで効率的に安価に手に入れることができるのです。
多少ハプニングもありましたが、
みなさんとワイワイと作業するこの一日はとっても楽しいです。
マメな方が茶菓子やお漬物などを用意して来てくださり、
お茶の時間や休憩時間にまたこう話に花が咲くんですね。
女性の会ならではの非常に華やかで実になる楽しい時間です。
本音を申しますと、
鹿児島の醤油が甘く感じられる私たち夫婦からすると、
少々使いにくい感も否めない調味料ではありますが、
しかし、せっかくだからと、使うようになり早2年。
・・・使い慣れると便利なんですね。
便利に弱い花子です。
鹿児島の醤油って甘いんです。
甘くてトロッとしているんです。
あと薄口醤油というのも、私はなじみがなく、我が家には置いてありません。
白だしやめんつゆは鹿児島の醤油で作られてますので、
おのずとそういうお味になりますが、
とりいれつつ、自己流味付けも繰り広げています。
私の使う醤油は
鹿児島の方のお口には合わないそうです。
残念ですが、これもまた文化でございますね。
あんまり気にせずに暮らしてますが、
お刺身には私は甘くない醤油が使いたいと声を大にして言いたい。
歩み寄りつつ
自分の食文化も守りつつ
そうやって楽しく暮らしているところです。
思うことつらつら ― 2011/12/12 21:02
長らく投稿せずにおりました。反省。
鹿児島には先週のうちに戻ってきています。
上京した折に、従兄弟に質問されて少々とまどった話をひとつ。
「農家は商品にする野菜には農薬をふり、自家用野菜には農薬をかけないのは本当?」
この質問そっくりそのまま
私も何回かいろんな方に言われたことがあります。
お茶を販売しているときにお客様から
「農家は自家用のお茶には農薬かけないんでしょう?」
とか。
髪を切ってもらっていたら美容師さんから
「お茶農家は自分の飲むお茶には農薬かけてないってききましたよ。」
とかまことしやかに。
その答えはわがえん茶の場合は「いいえ、農薬をかけています。」です。
私たちの販売するお茶は自家用茶がスタートです。
我が家で1年飲むお茶を親戚や知人にお分けしたところから
お茶の販売につながっています。
今少しずつわがえん茶のお客様の輪が広がってきていますが、
それでもお買い上げくださる方は知人であったり、知人の知人であったり、
そういう繋がりの中での販売網です。
ほぼ顔が見えるお付き合いの小売りなので、
みなさんが飲んでくれるお茶に責任も自信も持っているつもりです。
皆さんにお売りするお茶は私たちが飲んでいるお茶と一緒です。
農薬もかけていますよ。必要量だけね。
そもそも私たちのお茶の作り方ですと、ある茶園だけ農薬かけないで
製造してそれで販売して・・・・なんていう風に特別枠を作って管理することの方が結構厄介なんでして。こんな種明かしはしなくていいかもですけど。
わがえん茶として小売りしているお茶も市場に出しているお茶もどれも同じような管理をしていますよ。(厳密には品種による耐病性の差とか、土地による虫の発生の違いとか管理はちがうんですけど)
では野菜農家はどうなのでしょう?
私は従兄弟には明快に返答ができずにわかれてしまいましたが、
おそらくこういうことかなぁと。
商品として野菜を売る以上
その品質には一定の基準、規格があります。
それに見合ったものを作るためには農薬が必要な時があります。
自家用の野菜には農薬をかけないのではなく、
自家用であれば、そこまでの品質管理が必要でないから、
農薬をかけない場合もあるのではないかと思います。
そういう意味では自家用と商品用に管理の違いが出てきてもおかしくはないと思います。
家庭菜園ではあんまり農薬をかける人はいないですよね。
おそらく農家の菜園もそうだと思います。
それは農薬の毒性を危険視すると言うより、
菜園は適期適作で、目の届く範囲内の少量多品目栽培だからだと思います。
その時期そこでよく作れるお野菜を、菜園で栽培するにはそんなに農薬は必要ありません。
でも売り物の野菜は高く売るためには
栽培時期をずらしたり、たくさん植えたり、虫や病気がついては売れなくなってしまって
大変ですから農薬かけるでしょうね~。
これを自家用と売り物を区別しているって話になってしまうのかな。と。
まぁ。
次回従兄弟に会ったらそんな風に説明したいな、
彼の職業になぞらえて、あなたの商売でもお客様に売るものは
商品管理徹底するでしょう?って。自分ちで使うなら多少難あり商品でも
わかって使うでしょう?って。
そういうことのような気がしますけど。
農業も商売なんですよ~。って話。なのであります・・・・。つらつらと。
元気でね ― 2011/12/13 21:41
故郷が遠くであるから、
なかなか会えないことは覚悟の上ではあったはずですが、
誰かと久しぶりに会い、別れ際に
「元気でね。」
と声をかけられると、胸がしめつけられます。
コトに大切な人を亡くしてからは
その言葉の切なる意味とその言葉の無力さを思うのです。
元気でいて欲しい。
また会いたい。
幼いころ若いころは何の気なしに口にしたそのひとことが、
大きな大きな思いを秘めているのだなと。
年賀状を書きながら、
元気をアピールしながら、
いろんなことがあった1年を振り返ります。
また来年も元気でいられるように。
またいつかあなたに会えますように。
命が亡くなってしまうことはもちろん一大事ですが、
身内の病も一大事。
やっぱり健康第一だなとつくづく。
小学校の書き初めで「健康第一」なんて書かされて
なんてありふれた単純な言葉と思ったけど、
最近すごい言葉だと。健康第一。
実は娘に「長生き」という意味を込めて名付けています。
これも医療が充実している現代日本で何を今さら・・・と
思わぬでもないことですが、
やっぱり「長生き」ってすごいですよね。
子どもらには長生きしてほしいです。自分はさておき。
あー。こういうの年とるって言うんですかね。
最近いろんな言葉が身にしみるんです。
じつは ― 2011/12/15 20:59
まぁ世間的にどう見られているか知りませんが、
私たち夫婦は、
佐多製茶を営む伯父夫婦のもとで修業させてもらい、
機械などいろいろ融通してもらいながらも、
独立農家(?)として暮らしています。
実際5年目のただ今ですが、
これで暮らしていられるのかしらんと思わないでもないですが、
案外暮らせています。いやどうだろ。激しくどうだろ。
とはいえ、伯父たちと親子関係でない以上、
過度の密着はお互いのストレスになるという
大人の事情から(?)
私たちの住環境確保は私たちに課せられた課題でありました。
そんなわけで、今までは親戚の空き家をお借りして
あちこち手入れして住まわしていただいてきたわけですが。
終の住みかといいますか、
一生を思えば、
ここで暮らしていく土台と言いますか、
そういったものがそろそろ必要だろうと考えたのは昨年あたりからでして、
まぁそう思い至ったのにはいろんな背景がありますが、割愛。
そんなこんなで動き回り、
ようやく土地を入手すること叶い、
自宅建築がスタートし、
実は、
明日棟上げでございます。
もう、難しい話はさておいて、
こういう事態を喜び楽しみ、味わい尽くしたい明日。
駒水流?と言いますか、田舎風の棟上げイベントのため、
準備にはいろいろ混乱しましたが、
それさえも楽しんで行きたいと思いなおしたら、けっこう楽しい私です。
思い起こせば6年くらい前、結婚式準備の時も夫婦ですったもんだやったなぁ。
あれも大変だったけど、
これも結構大変です。
想像以上の色んなスケール。
あんまり詳細には申し上げられませんけど、
そんなわけで、
おうちを建ててる。今日この頃の告白でございました。
御縁があるときにモーレツに突進しますと、
事態は急展開を迎え、
トントントンと進むのでございます。
もう?って思うこともあるけど、
結構長く感じられた道のりもありました。
明日はこの冷え込みの中
10時3時のお茶の準備。昼食の準備。
そして、モチまき&夜の宴が待っています。
ヒートテック重ね着ですね。
本日はお茶植え加勢 ― 2011/12/17 13:31
昨日は棟上げしたが、
今日はお茶植えです。
同じ駒水集落の方がお茶植えするので、そのお手伝いに行ってます。
昨日も恐ろしく冷え込み、雨は降るし息は白いしの1日でしたが、本日負けず劣らず。
旦那さんはちょっとハードスケジュールですが
お風呂焚いてお帰りをお待ちしております。
都会的に考えたら棟上げなんて今どきね~。
めんどうな行事ですよ。きっと。
でもこうやってみんなで支え合う地域だからこそ、
やっぱり手を抜くわけにいかなかったんだなぁと
つくづく思います。
そういうとこに好き好んで来たんですから(苦笑)。
でも大震災があって
地域のつながりとか絆とか見直されてる今だからこそ、
ある意味最先端行ってるんじゃない?なんて。
数字で見たら、
稼ぎは少ないかもしれないですけど、
ここで暮らす価値はそういうんじゃないんじゃないかしらねぇ(ややこしい)。
後に続けとは申しませんが、
こんな私たちみたいな夫婦がこれからも
突発的にあちこちの田舎に住みついて行ける環境が、整うことを私は切に願います。
直系だけの後継者じゃなくて、ゆるい意味で後継者的な移住者たちが
地域に住みつくの悪くないと思いますよ。
蛇足ですが、
私らの結婚式は雪でした。
棟上げもみぞれ日和。
とことん寒々しい、お天気夫婦でございます。
ま。餅まきのとき晴れたから万事OKでしたよ。
肝心なところは決めるんです(爆)。
最近のコメント